2018年4月17日火曜日

[ケータイ用語の基礎知識]第852回:ビルド番号とは


 ビルド番号とは、アプリやOSなどコンピューターのプログラムに付けられる番号です。いつ作られたものか示しており、一般的には、数の少ない方が古く、多い方が新しくなっています。

 コンピューターのプログラムが作られる際には、プログラマーがコーディング、コンパイル、アセンブル、リンクといった一連の作業を経ます。これらはまとめて「ビルド」と呼ばれます。ソフトウェアが一度制作され、改変されるたびにビルドを一度経ます。その都度、ビルド番号が書き換えられています。一般的に、ビルド番号が大きい方が不具合が修正されていたり、新機能が追加されていたりします。

 ビルド番号の付け方や増やし方は企業によって方針が異なります。メーカーによってはビルド番号を非公開としている場合もあります。たとえば、あるソフトウェアの場合、開発プロジェクト内部での作業だけでもビルド番号を更新し、一般のユーザーの目に触れないビルド番号も存在します。つまり、ユーザーの手元には飛び飛びの番号で上がったビルド番号のソフトウェアが届くことになります。

バージョンとビルド番号

 ソフトウェアには、ビルド番号とよく似た使われ方をする番号や、記号があります。たとえば「バージョン番号」や「リビジョン番号」といった呼ばれ方をするものです。

 このあたりも、企業によって異なる使い方になるようです。たとえばメーカーによってはバグフィックスのみの変更をビルドではなく「リビジョン」と表現する場合もあります。また、かつてはレベル(L)という表記をし、「Version 1.0」の修正版を「Version 1.0 L10」と表記するメーカーもありました。

 一方、バージョン番号は、一般には、仕様や設計などから大きくソフトウェアの内容を変えるときに変わります。特にバージョン番号の“一の位”が変わるときは「メジャーバージョンアップ」とも呼ばれ、根本的に設計から変えるときによく用いられます。

 バージョン番号で、小数点以下の位が変わるときは「マイナーバージョンアップ」と呼ばれることがあります。メジャーバージョンアップほどではなく、小さな機能の追加やリンクするモジュールのバージョンが変わったときなどに用いられます。

 つまり「バージョン番号が変わるのは大きな変更」「ビルド番号が変わるのは設計変更がなく、修正などを施した小さな変更」と考えてよいでしょう。

 もっとも、ビルド番号やバージョン番号を使った管理方法は、各社共通と言えるものではありません。メーカーによってまちまちなのです。基本的には「番号が大きい=新しい」程度に考えておくのが無難とでしょう。



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